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2007-07-15 (Sun)
暖かい日差しが、生き物全てに注ぐ文月のある日の事でした。
私、高知 唯莉は一人自分の部屋から空を眺めている。

「宗良まだ帰ってこないのかなあ。」

ぼんやりと呟いてみたが、広い空の下では、こんな小さな声もすぐに消えてしまう。
彼に、届くわけないのに。
ただ届いてくれればなあ。と
無理と分かっていても願ってしまう。これって…、
そんなにも彼の事が好きなのかしら。
なんかショックね。
彼こと 金瓦夜 宗良は唯莉の幼なじみ兼付き合って間もないが昔から相思相愛で、
やっと彼が素直になってお付き合いをしだした彼氏だった。
彼氏と言ってもそう簡単に会える関係ではない。
彼女は、街一番の呉服屋の娘。
さらさらの黒い髪短めの髪を上にアップさせて、真っ赤な丸い飾りのついたかんざしをさしていた。
かんざしは、彼女に良く似合っており、まるで大人の女性のようにおとしやかに見えた。
しかし彼女がそのかんざしをつけた時周りの反応は微笑ましい物ではなかった。
そのかんざしの雰囲気は、彼女の今までの好みとは全く違い、
今まで可愛い系のものを集めていた彼女がいきなりいつもと違う感じのものをつけていたのだから
ビックリするものが後を絶えなかったという。
それもそのはずで、このかんざしの趣味は彼のものだったから。
という事でこのかんざしのプレゼント主は、この国の頭首金瓦夜 宗良であった。
といっても最近戦に行って来ないのであるが。

「あー。暇、暇、ひまー」

本当に暇すぎる。宗良がいるなら少しは暇がまぎれるのに、その彼はいない。
勝手にお城にいっても怒られそうだし、まず付き合ってるのを知ってるのはお城の中でも数人のみ、
そんな中勝手にお城に行たら怒られるに決まってる。
でも暇すぎる。暇は天敵ね。天敵を倒すには街にお出かけに限るわ。
という事で私は街にお散歩にでることにした。

街はもう、万緑の緑が溢れておりとても美しく思えた。
街の人もいつでも優しく、笑顔でこの街だけは戦の事なんかしらないかの用に毎日すごしている。
これもそれも宗良、あんたのおかげね。
ありがとう。
適当にのんびり歩いていると、小さな空き地に着いた。
自然がたくさんで何かワクワクする。
ああ、そうだ、この空き地は宗良と小さい頃よく遊んだ空き地だ。
そしてあの人と遊んだ空き地だった。
空き地にある少し大きめの岩に腰を下ろし瞳を閉じると、小さい頃の懐かしい思い出が溢れてきた。

君の守るもの、私の大切なもの、そして、君の笑顔

全て全て此処から始まった。そして今もまだ続いている。
今の状況のことを幸せをかみ締めてるというんだろう。きっと。

「あのー。」

「うん。今あたし幸せなのよね。良かった幸せで。」

ほら、幸せオーラって出てるのよね、きっとこの人も私の幸せオーラを見えてたのよね。

「あ、幸せなのはいんだけどさ。お前もしかして唯莉なのか」

「はい。唯莉ですよー。って」

幸せなのはいい?。そういえば私今誰と話していたのかしら。
しかもこの人私の名前を知っている。あーきっと友達ねだから話かけていたのね。
彼女がぱっと後ろを振り返ると、そこには一人の少年が立っていた。
その少年を見た瞬間に彼女の目が大きく開かれた。

「あーやっぱり唯莉じゃん。俺の目に狂いはなかったな」

彼はそういって彼女に思いっきり抱きついた。
もちろん彼女の思想回路には?なマークが。

「あ、え、えっと、うん。あんた誰よ!?」

「俺か。覚えてないんだな。俺は、お前の幼馴染の朝倉春陽だよ。お前もしかして忘れてたわけ」

春陽、春陽、えっと幼馴染の春陽。あたしの幼馴染は宗良と、春ちゃんだったはず。
あれ。春ちゃん、って事は、

「もしかして、あの春ちゃんなの、」

「そうその春ちゃんだ。というかもう春ちゃんって体じゃないだろ」

そういうと彼は苦笑いをした。
改め春ちゃんこと朝倉春陽はれっきとした男であり、唯莉の幼馴染であった。
170はありそうな長身に、黒いツンツンな髪。
笑顔がとっても爽やかでまるで太陽のような男である。
もし、春陽を太陽と例えるならば宗良は月というところだろうか。
それほど違いがある。
とはいえ、宗良と春陽に一切関わりは無い。宗良はお城の外に出ているときは唯莉としか遊ばなかったし、
春陽は宗良と遊ぶ事を極端に嫌がった。
それに、春陽は7歳になる前に武士の親と共に修行と言ってこの街を出てしまった。
その為宗良と春陽が触れ合う時間なんか無いに等しかった。

「そうだけど、春ちゃんいつの間に帰ってきてたの」

「あ、ついさっきだな。久しぶりに街を歩いてたら唯莉を見つけたってわけ。」

彼は二カっと、歯を出して微笑んだ。この笑顔は幼い頃から変わっていない。
本当に太陽のようで、でもまぶしすぎて。

「あーそうなんだ。」

自分で聞いといてなんなんだけども正直興味がわかない。
だってこの瞬間に宗良が死んでるかも知れないってなぜかあの笑顔を見た瞬間に頭をよぎった。
あの笑顔はいったいなんなんだ。

「そうそう、ところで唯莉、お前年頃になったんだから好きな人ぐらいできたのか」

彼は急にまじめな顔つきになり少し微笑んだ、
好きな人か、言ってもいいのだろうか、いや、だめだ。
いったらなぜかあたしの命がなくなるきがする。最近はすっごく物騒なんだもん。

「いや、別にいるっていうかいないっていうか、いやでもいないと言えば嘘になるといえるようないえないような」

「いや、唯莉意味不明だから」

「意味不明か。だから簡単に言えば唯莉は我の事を好きだということ」

「そうそうそういうことね」

あー。誰か分からないけどとっても分かりやすい説明ありがとう。
すっごく良かった。あたしの口から宗良が好きだなんていえないから。
そう誰かさん。って、誰かさん。誰かさんって誰よ、
待てよ。今我って言ったよ、今あいつの声したよ、
なんか春ちゃんあたしの後ろ見て固まってるよ、何があるんだ。
彼女は小さくつばを飲み勇気を出して後ろを振り返ると、
「宗良ー、どうして此処にいるのー」

思った通り我らの頭首 金瓦夜 宗良 がたっていた。

「いや、戦が終わったから、でお前を探していたら此処にいた。だから話掛けた。
これでOKか。」

「あー。うん。OKって事でっていうかなんであたしはあんたに抱かれている」

「気にするな。」

宗良はいつのまにかあたしを抱き上げていた。
気にするなっていわれても普通にきになるだろう。
「あの、お前誰、」

「あ。」

春ちゃんの事久しぶりに宗良に会えたという感動で忘れていた。
どうやって説明すればいいんだろうか。
というか、さっき宗良私が宗良のことすきって言っちゃったよ。確かにすきなんだけど、言ったらだめだろね。


「我の名は金瓦夜 宗良。この国の殿って奴をやってる」

「金瓦夜。ああ、あの若き月と呼ばれていて、お前の言った戦はいつも静かにだがとても美しく行われるってうわさの殿か」

若き月。あー確かに宗良にぴったりだと思う。素敵ね、っていってる場合じゃないわ。

「そうだ。よく知ってるな。」

「そりゃ、この時代であんたを知らない人の方が珍しいだろう。
まあ、いいや、そんなことどうでもいんだけど、そいつ返してくれないか」

「我も有名になったものだ、だがな、こいつは誰にもやる気はない」

そいつ、こいつっていったいなんの事を言っているんだ。
人のことを、そいつこいつとかでまとめんな。
しんみりに考えごとをしていた唯莉だったが、二人にそんな余裕は無い。
そんなことさえもこの少女は気付いてないだろう。
宗良のうでの中でずっと「うーん」「うーん」とつぶやいていたから。

「そいつは、お前のもんじゃないだろう。」

たくさん悩んだ結果。
ここは簡単に春陽をだまして簡単にこの状況から抜け出そうという作戦。
唯莉には、完璧な作戦だったはずだった、しかし宗良の次の一言で全てが潰れてしまう。

「いや、我の物だ。付き合っているのだからな」

「えー」

何を言っておるのだこの男は。あたしのちょー完璧な作戦を作って5秒で潰しよって。
さすがに天下の唯莉ちゃんだって怒るわ。
宗良の発言は唯莉の怒りをかったどころか、春陽に大きなダメージを与えてしまった。

「う、嘘だろ。俺はみとめーねよ、な?唯莉、嘘だよな?」

「い、や、嘘ではない、そう、本当よ」

「な、そうだろう」

もう人目なんか気にしないわ。宗良ばれたのはお前のせいなのだ、恨むなら自分を恨め馬鹿やろうが。
あまりのいらいらと宗良への怒りが唯莉を爆発させついには、大きな声で叫んでしまった。

「唯莉、こんなやつのどこがいいんだよ。」
「どこって、えっと、そのー」

いきなり変な質問を聞くのは辞めてくれ、しかも某頭首の目はこちらに何かを訴えているぞ。
何を言えばいいんだよ。
ここはべたに行くべきか、それとも素直に、

「唯莉答えてくれ。」
「そうだ、唯莉ここは答えるべきだ」
「お前はどっちの見方だ、宗良」
「我は自分の見方だ。」
「くそ殿が。後で覚えてろよ」

ちっと気付かれないように舌打ちをしてやった。
とりあえずこの二人の熱い視線を逃げる道はただひとつ。

「あたしが宗良が好きな理由は、」
「理由は?」
と二人。
長い沈黙が流れた。

「理由は、ただいつも傍にいてくれて。私の悲しい時苦しい時はなぜか知らないけどすぐに来てくれた。
不器用な人だけど本当は優しくて、ただただ私が好きなってしまったんだ。」

そしてまた長い沈黙が流れた。
理由なんか聞かないで、もう聞かないで。
好きだよ。って気持ち理由なんかないから、ね。
そして長い沈黙の後に口を開いたのは春陽だった。

「アハハ。唯莉真剣にいわなくてもいいってば。
あー面白い、唯莉本当にあいつの事好きなんだな。」

春陽は腹を抱えて笑った。

「そ、そんなに笑う事ないでしょ。」

「だって本当に答えるだなんて思いもしなかったしな。まぁいいや、これでなんか諦めついたわ。
ってことで俺はもういくわ。」

「え、帰ってきたばかりなのにどうして、」
「いいんだよ、お前に会えたからそれで十分なわけOK?」
「え、あ、うん?」
「よし、じゃあ俺行くわ。それと、そこの若き月よ」
「我か、なんだ。」
「お前、唯莉を泣かしたらお前の首をこの俺さまが取るからな」
「ああ。あたり前だ。」

二人は笑いあいなぜか握手をしていた。
それはきっと二人の中で何かが変わったんだろう。
私はそう思いたい。

「じゃー行くわ。お二人とも末永くお幸せに」
「あぁ。」
「え、うん。ありがとう春陽。またいつでも来てね」

「あぁ。ありがとう。じゃあな、唯莉。宗良」

春ちゃんはそう言って走り出した。
その姿は懐かしくて、なぜか切なかった。
春陽の姿が消え、空き地は二人だけのものになった。

「唯莉。」
「ん。どうかした?」
「我も主の事好きだからな」

彼の顔が真っ赤に染まった。
私の顔も真っ赤に染まった。

「ねぇ、宗良。」
「なんだ」
「手、繋いで帰ったらだめかな、」

拒否されるかと思った。
でも拒否されても言って見たかったんだ。少しでも恋人として過ごしたかったから。
「いや、だめでは無い。」
と彼から大きな手が差し出された。
あたしはその手を握り彼と二人で仲良くお城に帰りました。

もう この手を離さない と 我は 誓った。

END
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