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2007-08-26 (Sun)
それは、真夏のある日のことでした。
今日はいつにましても暑い。
ならばあの彼女も機嫌が悪い。
と僕の予想だった。
今日は会いたくないんだが。
いや。別に彼女の家にクーラーが無いというわけでもないし、
というか彼女の部屋はいつでもクーラー効いてる。
だって彼女は熱いのが嫌いだから。
環境に悪いのではないですか。
とか思いつつ文句を言うことはできないけれども。

時計は2時に差し掛かった。
もうすぐ彼女が来る時間。
なぜ来るかと理由は簡単で。
今日は僕の両親も彼女の両親も家にいない。
ということなので今日は彼女が
手作り料理を作ると張り切っていた。
実は久しぶりに彼女の料理を食べます。
それよりあまりに遅くないだろうか。
さすがの僕も我慢できない。

と、いうわけで彼女の部屋に行って見ることにした。
隣なのでベランダを通ればすぐなのです。

ベランダから部屋をみると
彼女の部屋のガラスドアには鍵が掛かってなかった。
だが、一応は女性の部屋。
ノックをしてからドアを開けた。

…。誰もいない。

彼女はどこかに出掛けているのだろうか。
少し考えているとドアのぶが回り、部屋に上着を着てすこしおしゃれした彼女が入ってきた。
どこかに行ってみたようで。
彼女はびっくりしたような表情でこちらをみている。

「あんた。何やってるの?」

「何やってる?て貴方が約束を守らないから悪いんですよ。」

「約束?なんかしたっけ?」

彼女は上着をハンガーにかけながら応答してくる。

「お昼ご飯を作る約束を忘れていらっしゃるようで」

「そんな約束したっけ?」

「しましたよ。昨日。」

あーしたわね。と言い彼女はベットに潜り込んだ。

「しんどいんですか?」

「少しだけね。今病院行ってきたの。」
彼女は少し眠たそうに答えた。

「で?医者はなんだって?」

「風邪」

即答に感情も無い声で彼女は答えた。

「ならよかったですね。」

悪戯ぽく笑うと彼女は眉にシワをよせ大きな声をだした。
「よくないわ。」

珍しく真剣な顔で瞳には涙をためていた。

「何かあったんですか」

「何も無いけど。あたしの風邪が治らなかったらどうする?」

彼女は唐突に言った。
彼女の言葉に本当は頭がついていかなかった。
風邪は治らない病気ではないはず。

「大丈夫です。風邪はいつか治りますよ」

「風邪はね。」

俯きがちに目線は少しこちらに向けて彼女は言った。

「そうですよ。で、あなたは何が心配なのですか?」 「大丈夫なんかじゃないわ。
だって目が見えなくなったらあんたを見れない」

彼女は瞳を閉じて囁いた。

「耳が聞こえなくなったらあんたの声聞こえない
感覚が無くなったらあんたを触れない

そんなのあたし、堪えられない。」

今までみたことのないよな彼女の苦しむ素顔だった。


「そうですか。でも少し聞いてください。
もしあなたの目が見えなくなったら僕が音で貴方に言葉を伝えます。
もしあなたが耳を失ったらこの手で伝えます。


そして、もしあなたが全てを失ったら

心であなたにこの気持ちを伝えます。」

僕は彼女の目を真剣に見つめた。


「本当に・・?」

涙をためた瞳で彼女は花のように僕を見つめた。

「あ・・。ありがとう。」

彼女は綺麗な一筋の涙をながした。

その涙があまりにも美しくて僕はつばをのんだ。



このときの僕は

あの涙の本当の

理由を知らなかった











その何日か後。


彼女は入院をした

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